ホームページからの集客、問い合わせアップを図る上で意識しなければならないSEO対策。名前を知っていても具体的にどのような内容がSEO対策に含まれるのか、全て外注に依頼して知らない方も多いのではないでしょうか。
当記事ではWEB担当者が最低限知っておきたい8つのポイントをご紹介します。これを押さえることで、ユーザーにとって価値のあるより質の高いホームページ制作にお役立ていただければと思います。
目次
1.SEO対策とは
1-1. SEO対策の定義
1-2. Googleが実現したいこと
2.SEOに影響を与える8つの要素
2-1. 文章量
2-2. 記事の質
2-3. 被リンクの数と質
2-4. サイト構造
2-5. ドメインの年数
2-6. 表示スピード
2-7. 情報の更新頻度
2-8. スマホ対応の有無
3.まとめ
1.SEO対策とは
1-1.SEO対策の定義
SEO対策のSEOとはSearch Engine Optimizationの略で、直訳すると検索エンジン最適化を意味します。つまり、SEO対策とはGoogleやYahoo!の検索エンジンにおいて上位に表示されるよう対策を施すことを指します。
ちなみに日本における検索エンジンのシェアはGoogleがおよそ7割、Yahoo!はおよそ2割を占めています。Yahoo!はGoogleの検索エンジンを真似て作られているため、同一キーワードでGoogleにおける検索順位が1位になれば、自ずとYahoo!における検索順位も1位になります。総じて、SEO対策とは『Googleの検索エンジンに好まれるWEBサイトを造り上げること』と言い換えることができます。
1-2. Googleが実現したいこと
Googleの検索エンジンに適したWEBサイトにすることがSEO対策であるならば、Googleがやりたいこと、実現したいことは何なのかをまず理解することがSEO対策の本質です。Googleは企業理念として「10の事実」を掲げています。
https://about.google/intl/ja/philosophy/
10個それぞれの内容についてここでは詳細に触れませんが、この「10の事実」の中で最もGoogleが重視しているのが1つ目の『ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。』です。
少々意訳する形となりますが、『ユーザーつまりインターネットを介して情報を検索したい一般消費者が求める情報を多く掲載したホームページにすれば、自然と検索順位が上がりより多くのユーザーにホームページが見られるようになる』というのがSEO対策の本質です。
Googleが実現したいのはインターネットを通じて人々が欲しい情報を簡単に手に入れることができる社会です。その社会の実現のために、ユーザーにとって価値ある情報、WEBサイトとは何なのかを複雑なアルゴリズムを駆使して日々判断しています。
では具体的にどのような点が判断基準になるかは次章でお伝えしますが、ここで言いたいのは『どんなにSEO対策を講じてもこのユーザー第一という視点が欠けていては検索順位で上位には上がりませんし、逆にこの視点を追及すればSEO対策について全く知識がなくても検索上位に表示される仕組みになっている』ということです。SEO対策とはあくまで手段であって本質や目的ではないことをご理解いただければと思います。
2.SEOに影響を与える8つの要素
SEO対策に影響を与える要素は非常多くあり、細かく数えたら100個以上はあるかと思います。当記事ではその中でも特に重要な8つの要素をお伝えします。
2-1. 文章量
SEO対策においてWEBサイトの文章量は最も重要な要素になります。各検索キーワードにおけるWEBサイトの掲載順位を決める際、検索キーワードやそれに関連するワードがWEBサイト全体でどれだけ多く記載されているかが大きな判断基準となります。情報量が少ないより多い方がユーザーの課題解決に役立つ可能性が高いからです。
例えば、ユーザーが「ホームページ制作 費用 相場」と検索したとします。Googleは如何にしてWEBサイトの掲載順位を決めるのか。まず、検索キーワードの『ホームページ制作』・『費用』・『相場』というワードが多く記載されたWEBサイトを高く評価します。その後、関連キーワードの多さを判断します。上記の検索をしたユーザーはホームページ制作の相場を知りたがっていると考えられるので、検索キーワード以外の関連情報も知りたい可能性があります。そのため、『ECサイト』・『採用サイト』・『ランディングページ』・『値段』・『予算』・『相見積もり』といった関連キーワードが多く掲載されたWEBサイトも高く評価し、それらを総合して掲載順位が決まります。
2-2. 文章の質
文章量が多くても1ページごとの文章の質が低ければ検索で上位表示されることはありません。GoogleはそのWEBサイトがどれだけユーザーに読み込まれているか、ユーザーの課題解決に役立っているかをデータとして蓄積しています。そのデータの指標になるのが滞在時間とスクロール数です。
滞在時間が長ければWEBサイトに訪れたユーザーが文章をしっかり読んでおり、それだけ価値ある情報が掲載されているとGoogleは判断します。スクロール数も同様です。知りたい情報を検索してWEBサイトをクリックしたらお門違いな情報しかなくすぐに離脱した経験はないでしょうか。そのようなWEBサイトは極端に平均滞在時間が短くなり、自然とそのワードおける掲載順位は下がる仕組みになっています。
2-3. 被リンクの数と質
被リンクとは自社のホームページのURLがリンクとして他のWEBサイトに掲載されることです。学生時代にレポートを書いた時、参考にした書籍やWEBサイトを記載したことがないでしょうか。他のWEBサイトにリンクを掲載されるということは、『第三者が参考にするほど価値ある情報が掲載されたWEBサイトである』とGoogleは高く評価します。そんな被リンクの数と質によってSEOの順位は上がります。
ただ、ここで注意すべきなのは数が多ければ良いわけではないということです。ひと昔前(2012年頃まで)はSEO対策=被リンクの数を増やすことでした。被リンクの多さが検索順位に大きな影響を与えていたからです。2013年に検索エンジンの評価基準が大幅にアップデートされて以降、単純な被リンクの多さではなくどのようなサイトから被リンクが貼られているのか、リンク先のサイトと自社のホームページの関連性やリンク先のホームページの評価が大きく影響するようになりました。また、実態のないサイト(コンテンツが少なく他のWEBサイトへのリンクばかりが貼られたサイト)からの被リンクがあるとGoogleが悪質であると判断し、ホームページの評価を下げるようにもなりました。
ですので、現在のSEO対策においても被リンクの数は重要であるものの、質が伴わない被リンクでは効果がないばかり逆効果になるとご認識いただければと思います。
2-4. サイト構造
ホームページはHTMLやCSS、昨今のワードプレスを使用したものであればPHPというプログラミング言語で作られています。サイト構造がユーザーにとって読みやすいものになっているかどうか、ホームページ内の他ページへのリンクが適切に貼られているかという点も検索順位に影響します。
例えば、コンテンツの見出しを表すh1タグの下に記載されるべきh2タグやh3タグがh1タグより上にあったり、存在しない(または削除された)ページのリンクが貼られていたりすると掲載順位の評価を下げることに繋がります。
サイト構造に関しては自社のホームページをパッと見ただけでは分からないので、ひとまずはこういった要素がSEO対策に影響するとだけ覚えていただければ良いかと思います。
2-5. ドメインの年数
ホームページやECサイト、ブログをはじめとするWEBサイトにはインターネット上の住所を示すURLが個別に割り当てられています。ドメインとはhttps://以降の表記を指し、この住所を一括りにまとめたものを言います。今ご覧いただいている記事のURLを見てみますと以下のように記述されています。
【https://freeedom.jp/seo-basic/】
ここの赤字部分がドメインで当社フリーダムのインターネット上の住所になります。このドメインの年数が古いほどGoogleはWEBサイトを高く評価します。新しくできたばかりのWEBサイトより、昔からのあるWEBサイトの方が悪質なサイトである可能性が低くユーザーに支持されているものであることが多いからでしょう。
2-6. 表示スピード
検索ワードからホームページをクリックしても中々表示されない、他のページに移動するのに毎回時間がかかっていてはユーザーの利便性を損ねることになります。掲載している写真の容量が重かったり、昨今ではトップページに動画を掲載していたりすると表示速度が著しく低下する恐れがあります。画像も動画も極力圧縮してからアップデートすることが大切です。
2-7. 情報の更新頻度
ホームページは更新する頻度が高いほどGoogleに価値あるサイトだと認識されます。何年も更新されていないホームページより、頻繁に最新情報が更新されているホームページの方が掲載されている情報の価値が高いからです。
他社のホームページを見るとトップページにお知らせ一覧が掲載されていたり、ブログ形式で情報を発信していたりするのを見たことがないでしょうか。これはSEO対策の一貫として情報を更新しやすいような設計にしているためでもあります。
2-8. スマホ対応
同じワードで検索してもPCの順位とスマホの順位には差異が生じます。スマホで表示した際にホームページの文字が小さくて読みづらい、レイアウトが崩れてしまって明らかに表示がおかしい、このように状態になっているとスマホでの検索順位は大きく下がります。
昨今では企業のホームページも5割~7割がスマホやタブレットで閲覧される傾向にありますので、自社のホームページがスマホでも綺麗に表示されるか是非チェックしてみてください。
3.まとめ
SEO対策の基本となる8つのポイントについてご紹介しましたが、これらのポイントも10年後には全く別のものに変わっているかもしれません。SEO対策の主流が以前の被リンクの多さから現在は文章量と質に変わったように、何をもって検索上位に表示するかというアルゴリズムは日々アップデートされています。
大切なのはユーザーにとって価値情報を掲載できているかどうかです。この本質に沿ってWEBサイトを制作すれば、今後Googleがどのようなアルゴリズムのアップデートをしても検索順位が大きく下がることはありません。
SEO対策の技術やテクニックを学ぶことは大事ですが、それ以上にユーザー目線という本質を忘れないことが重要ということを是非押さえていただければと思います。